2020 Spring Summer Paris Collection Review
DAY 4
2020SS パリメンズファッションウィークの様子をカメラマン井上が独自の視点でレビュー
最終日の4日目はZIGGY CHEN、Cornelian Taurus by daisuke iwanaga、KLASICA、D.HYGEN、O PROJECTの様子をお伝えします

私、このパリ出張ではカメラ機材をバックパックに詰めて歩いているのですが、重すぎることでいつしか歩く姿勢が前屈みに。
気がつけば3日目にはパリの街並みを見る余裕もなく、アスファルトだけを見ながら歩いているという始末。
その光景を見るに見かねた徳永さんの提案によりカメラバッグの持ち運びは交代制に決定。
呪いを押し付け合うかのようなカメラバッグ交代制を皮切りに、最終日の4日目がスタートしていったのでした。

1.ショールームにはZIGGY CHENらしいコレクションが並んでいた
2.英字新聞を落とし込んだようなウェア
3.2020SSコレクション
4.ストライプ柄のジャケット
3.プリントの入った鮮やかなイエローのカットソー

ZIGGY CHEN / Country of origin : Shanghai

新しい生地で展開した20SSコレクションのZIGGY CHEN。
春夏らしい明るいカラーリングと英字のデザインを落とし込んだアウターやパンツといった柄物も目立つ。
特に部分的にプリントを施したカットソーは絶妙なバランスの上に成り立った配置とアクセントを色付ける。
毎シーズンパターンが独特のパンツコレクションのチェックも忘れずに。
これらのブランドらしいデザインとシルエット、そして思わず首肯する縫製の丁寧さは他ブランドの追随を許さない。
高度な作り込みと魅力的なプロダクトはより長く愛せるファッションへと導くスタイルを提案している。
20SSも最先端から加速するZIGGY CHENのコレクションは是非とも押さえておきたいところではないでしょうか。

1.新シーズンの代表作
2.力強い葉脈は自然の雄大さを感じる
3.上写真の葉で作られたバッグ
4.キャンバス素材の人気モデルとレザーで作られたニューモデル

Cornelian Taurus by daisuke iwanaga / Country of origin : Japan

Cornelian Taurusがテーマに掲げるのは”Art Form In Nature”。
ドイツ出身、植物の接写を撮影し続けた植物学者にして写真家のKarl Blossfeldt(カールブロスフェルト)にインスピレーションを受け創作されたバッグ、Leaf Collection。
こちらはレザーのように鞣した大型の葉っぱをベースに作られているから驚きです。
バッグ表面には葉脈が浮き出るなど素材そのものの表情は生命の神秘と妙を得た職人技を感じさせる。
また、キャンバスシリーズではその素材をマイナーチェンジ。
キャンバス素材で作られた同ブランドの代表モデルでもあるロングストーンは美しく、崇高なオーラを放っていました。
ハンドルが片側にだけついたモデルのバッグもリリース。
驚きだけでなく感動を覚える20SSのCornelian Taurusはまさに自然の中の芸術。
記憶に強く残るコレクションとなった。

1.キャッチーでインパクトのあるレイアウトで魅せたKLASICA
2.trippenとのコラボレーションシューズ
3.長く愛せるベーシックな作り
4.ショールームの様子

KLASICA / Country of origin : Japan

ウィンドウに描かれた可愛らしい猫のイラストと天井の高い空間から垂らされた幾本のロープにかけられたレイアウトが印象的なKLASICA20SSコレクション。
着続けることでヴィンテージのような風合いを手に入れられるこのブランドのプロダクトは育てるというか、自分とともに年を重ねるというか、つまりは生きる服といったところでしょうか。
ベーシックの中にこだわりがあるのがこのブランドの強みでもあり魅力。
生地感の持つ独特の雰囲気は必見。
ドイツ生まれのシューズブランド、trippenとコラボした2種類のシューズも手堅くチェックしておきたいポイントです。

1.2020SSのテーマは"炭化現象"
2.迫力のあるコレクションが並ぶ
3.染めにこだわったジャケット
4.D.HYGENが作り出す特殊なリブ

D.HYGEN / Country of origin : Japan

“炭化現象”をテーマにしたD.HYGEN20SSコレクション。
ショーウィンドウに吊り下げられたのはデザイナー自ら実際に燃やして創ったという木片のオブジェ。
隣には京都の職人による染められたジャケット。
染まり方の違いによって生じる個体差により、作品の感覚としては1点モノ。
その他のウェアにも新しいカッティングによるワンピースパターンやラップや軽石を使用するなど染めに対してのこだわりが感じられる。
ブランドが得意とするレザーアイテムではスリットパンチングを施したTシャツ、軽量レザー、伸縮性のあるディアスキンを随所に配したライダースなどアイディアに富んだプロダクトをリリース。
レザーを使ったリブ部分にはさらに先を行く20-21AWに向けた挑戦が垣間見えるなど、シーズンを重ねる毎に時代を牽引するブランドになりつつあるD.HYGEN。
堂々とした佇まいの20SSコレクションをお見逃しなく。

1.素材感が面白いO PROJECTのプロダクト
2.雰囲気のあるカラーバリエーションもこのブランドの魅力
3.ショールームにも独特の空気感があった
4.ユニセックスラインらしいシルエット

O PROJECT / Country of origin : Belgium

ベルギーのファッションブランド、JAN-JAN VAN ESSCHEが提案するユニセックスラインであるO PROJECT。
展示スペースはラックがぐるりとOの形を描くように陳列されており、まさにブランドが掲げるコンセプトである、”繋がり”や”廻っている様相”を表現していました。
モードなJAN-JAN VAN ESSCHEよりも、リアルクローズを追求した他にはないパターン・デザイン・マテリアルを駆使して作り出されるプロダクトは数ある20SSコレクションの中にも風を吹かせてくれそうな予感。
個性的なシルエットとカラーは男性だけでなく、女性の方にも注目していただきたいブランドです。


4日目、そしてGUIDIから始まりました今回のパリ展示会はO PROJECTを持ちまして全て終了です。

4日間様々なブランドのコレクションを間近で見た、というよりは体感した!という感じです。
FASHIONとは流行。
時代の最前線を駆ける幾多のブランドに思わず痺れてしまいました。
夜になると小林くんと高島さんはそれぞれ違う人たちとご飯へ出掛け、徳永さんと桃谷さんはカジノへと繰り出して行きました。
小山さんは元々別のアパートでしたので、結局みんなが帰ってくるまではひとり部屋で過ごすことに。
穏やかな時間が流れる中、長かったような短かかったような4日間を振り返っていました。
一番初めにシャワーを浴びる徳永さんも、そうめんを茹でてくれる桃谷さんも、率先してお皿を洗ってくれる高島さんも、次の日に向けてしっかり準備する小林くんも オンの時は仕事に集中、オフの時は冗談言って笑う。
メリハリもあり、なんだかんだ賑やかで楽しんでいた気がします。
そしてまた、この仕事で得た経験が自分の財産になると思います。



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パリ展示会レビュー 20SSコレクション
皆様いかがでしたでしょうか?

FASCINATEの徳永と小林、The Rの桃谷、.LOGYの高島、そして少し先にはなりますが8月に新店を構える名古屋の小山。
店舗に来られた方はここに記載しきれなかったコレクションの話だけでなく、パリ出張の裏話を彼らから直接聞けたりできるかと思いますので、是非お店にも遊びにいらしてくださいませ!
心よりお待ちしております。

さて、これにて4日間に渡る20SSパリ展示会レビューは終了です。
浅い知識と拙い文章で読みづらかったと思いますが
最後まで読んでくださった皆様、展示会でお世話になった皆様、FAS-GROUPをはじめ私を支えてくれた全ての方々に
敬意を込めて心から感謝しています。
とはいえ、今後とも国内、海外とも展示会レビューは私が担当してまいりますので引き続き
どうか長い目で見てお付き合いくださいませ。

ではまた、次の展示会レビューでお会いしましょう。

どうもありがとうございました。

FASCINATEの井上でした。