展示会レビュー
D.HYGEN 2020 SS Collection
2019年07月27日

D.HYGENの2020SSコレクション国内展示会の様子をレビュー。

展示会場の様子やコレクションについて、森崎の視点でお届けします。

D.HYGEN

D.hygen(ディーハイゲン) [SADDAM TEISSY] は「STRAINISM」ストレイニズム=緊張主義をコンセプトに掲げ、作り手、着る人にも緊 張感とそこに得られる高揚感を与えるプロダクトをテーマにベーシックなスタイルを解体、再構築する。

そこに、マイナスイメージをも“美”とする独自の耽美感を加えた中毒性のあるリアルクローズを提案。レザー、テーラードをシグネチャーとし革の開発技術、テーラー技術の繊細で徹底した作りこみ、また鉄製のオリジナル金具の持つインダストリアル工業的な硬く冷たい表情からも緊張主義を主張します。

 

--コレクションのテーマは"carbonization - 炭化現象"--

コレクションのテーマは“carbonization - 炭化現象”

19春夏コレクションからスタートさせた自然をテーマにしたコレクションの2回目は、前回の"permafrost - 永久凍土"から打って変わって、炎の持つ熱にフォーカスを当て、有機物が熱によって変質していく様や、炭の火が静かに燃える緊張感を、カラーやディテール、加工といった様々な方法で表現していたのが印象的でした。

熱によって火がつき、燃えていく植物をイメージしたというコレクションで随所に使われていたシーズンカラーのチャコールカーキは、コールドダイで染められたダーティな色彩で、パンツやカーディガン、カットソーにも使われていました。

また、今回のコレクションではカラー展開は豊富な作品が多く、中でもチャコールがよく使われていました。

これもテーマに沿ったカラーのチョイスかなという印象でした。

--テーマを明確に表現したファブリック--

素材で印象的だったのは木材を焼いた時のテクスチャを生地にエンボスで再現したファブリックです。

レザークリエイターチームと共同開発したという新しいレザーや、コーティングした後に洗いをかけて荒々しいムラとクラックを出したノイジーな表情の生地にもテーマ性がよく現れていました。

毎シーズン凝った素材を使っていますが、今季はよりテーマ性を高めた素材を開発していて、なるほどと思わせるアイディアの効いた素材が多かったです。

--染めやコーティングも印象的--

その他の作品で印象的だったのは京都の職人が伝統的な技法で染めたという生地を使ったジャケット。

全て手作業で染める上、染色方法も極めて独自の染め方のため、一つとして同じものがないということで、上がってくるまで楽しみな作品でもあります。

また、デニムやリネンにコーティングを施したアイテムだったり、初めて作ったというアウトドアなテイストのジャケットもかなり良かったです。

--シーズンテーマとブランドコンセプトを上手くリンクさせたコレクション--

全体的に軽いものが多くて着やすかったですが、そんな素材を使いながらも、D.HYGENらしい重厚感や退廃的なムードをしっかり描き出していて、個人的にもすごく好きなコレクションでした。

インパクトがある作品もありましたし、派手ではないですが強い存在感があって、独自性もよく出ていました。

シーズンテーマとブランドコンセプトを上手くリンクさせていて、シーズンを重ねていくごとに表現の幅が広がっているなという印象です。

ベースとなる雰囲気は維持しながら、少し雰囲気を変えたアイテムもコーディネートの幅を広げてくれそうですし、2020SSコレクションにはぜひ期待して欲しいです。


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